代官山のオフィス

インテリアデザインにおけるテクトニカルな実践

東京・代官山にあるITベンチャー企業のオフィスを設計した。

近年このIT企業は急速な成長を続けており、それに伴う人員増加が今後も予想される。したがって、数ヶ月単位でのオフィスの拡大や引っ越しといった変化に対応するシステムを考えることから始めた。

造作はすべてLアングルの規格鋼材を使用し、ボルト締めとすることで、分解や再利用可能なディテールを持つ。さらに、そういったことを視覚的にも示唆するよう、ガラスなどを支持するパーツは有色クロメートメッキを施した。

またRCの床は磨きあげることで仕上げとし、無骨な既存RC躯体と繊細な新規の造作が対照的に浮かび上がるようにした。

インテリアデザインにおけるテクトニカルな実践である。

所在地:東京都渋谷区
用途:オフィス/改装
延床面積:228.8㎡
設計:山道拓人、千葉元生、西川日満里 、鈴木志乃舞/ツバメアーキテクツ
協力:照明シミュレーション:和田遼平(パナソニックライフソリューションズ社)
施工:TANK
施主:株式会社コージェントラボ
竣工:2019.03
写真:中村絵
掲載:コンフォルト2018年9月号