アニメーション製作会社Production+h.のオフィス。ここでは光の分布について考えている。
アニメーションの制作現場においては光がかえって邪魔になり、真っ暗な中で作業をしていることもよくあるという。同時に、それでは人がいるのかいないのかわからないような状態になってしまうといい、ここでは、人の気配やまとまりをオフィスの中に作るということを目標にした。
緩やかに照らされた天井をフレーミングするような木製の照明や、自然光に反応したようなベンチゾーンや貼り分けられたカーペット・芝生など、光の分布が様々なエレメントに置き換えられて室内外に展開する。
一見バラバラな階層に属するエレメント同士が、同じ目的に沿って空間にレイアウトされることで、環境の下地を作り出す、ということの可能性を感じている。
所在地:東京都府中市
用途:オフィス
設計:ツバメアーキテクツ
サイン:TAKUBO DESIGN STUDIO
協力:パナソニック ライフソリューションズ社 信井友也(照度シミュレーション)
施工:ルーヴィス
施主:株式会社プロダクション・プラスエイチ
竣工:2020.09
写真:長谷川健太